WordPressでウェブサイトを作る方法【掲示板作成編】
当サイトでは、13年前から掲示板を運営しています。
13年でトピックが164件なので、単純計算で1ヶ月に1回は新規トピックが作成されていて、意外と活用されています。
何度か掲示板の改修を経て、2017年8月にWordPressプラグインを利用した掲示板にデータを移行して、現在に至っています。
サイト運営者がユーザと交流する方法としては、メール、問い合わせフォーム、Twitterなどが考えられますが、これらは基本的に1対1のやり取りになります。
掲示板はやり取りが公開されていて、誰でも参加できるため、サイト運営者・ユーザ間はもちろん、ユーザ同士の交流もできるようになります。
また、過去ログがそのまま残るため、ノウハウの蓄積もされていきます。
今回の記事では、当サイトでも運用している「ファイルアップロード対応掲示板」を作る方法を紹介します。
記事一覧
WordPressでウェブサイトを作る方法【XREAサーバにインストール編】
WordPressでウェブサイトを作る方法【スパム・海外アクセス遮断編】
WordPressでウェブサイトを作る方法【掲示板作成編】(この記事)
WordPressでウェブサイトを作る方法【掲示板過去ログ移行編】
SSL証明書の設定は「XREAに無料SSL証明書を導入してみました」
目次
掲示板の作成
(1)bbPressプラグインについて
bbPressプラグインは、WordPressサイトで掲示板を作るためのプラグインです。
当サイトでは、bbPressを2017年8月から利用しています。
bbPressは、当サイトのような書き込み自由な掲示板はもちろん、ユーザ登録制の掲示板や、登録者以外非公開の掲示板など、様々な形式の掲示板を作れる、機能の豊富な掲示板プラグインです。
WordPress公式のサポートフォーラムもbbPressで作られていて実績豊富なので、安心して利用できます。
ネットで調べると「日本語化が必要」という記事を見かけますが、最新バージョンでは既に日本語対応済のため、特別な設定をしなくても日本語で使用できます。
また、bbPressを拡張するためのプラグインも有志によって多数公開されています。
(2)プラグインのインストール
- WordPress管理画面メニューの「プラグイン」をクリックして、プラグイン一覧画面を表示。
- 「新規追加」ボタンを選択。
- 検索欄に「bbPress」と入力すると、候補が表示されます。
bbPressがたぶん最初に表示されるので、「今すぐインストール」をクリック。
- インストールが完了したら、「有効化」をクリック。
- ようこそ画面が表示されたら、準備完了です。
左のメニューには「フォーラム」「トピック」「返信」の項目が表示されるようになります。
(3)bbPressの設定
管理画面メニューの「設定」⇒「フォーラム」で、設定画面が表示されます。
大部分は初期設定のままで大丈夫ですが、一部変更します。
【フォーラムユーザー設定】
- 匿名での投稿
初期設定ではユーザ登録がないと書き込みできないため、チェック有りにします。
【フォーラム機能】
- リビジョン、お気に入り、トピックタグ
初期設定ではいろいろな機能が有効になっていて、サイトが重くなる原因になります。
使わない機能はチェックを外して、シンプルにしましょう。
【フォーラムルートのスラッグ】
- フォーラムルート
掲示板ページのURLを設定できます。
初期設定では「http://●●●/forums/~」というURLになります。
違うものに変えたければ、変更しましょう。
(4)フォーラム作成
管理画面メニューの「フォーラム」⇒「フォーラムを新規作成」で、掲示板ページが作成できます。
掲示板の名前や、掲示板トップページに表示する文章を入力して「公開」を押すと、掲示板ページが作成されます。
初期設定では、掲示板ページのURLは「http://●●●/forums/forum/●●●/」という形式になります。
新しく話題を始めたい人は、掲示板ページを開いて「トピック」の作成をすることで書き込みができます。
トピック内では「返信」ができます。
(5)メールアドレスの入力を任意にする
初期状態では、掲示板に書き込むときに「メールアドレス」が必須項目になっています。
メールが必須だと、書き込むのをためらう人がいるかもしれません。
特に必須にする理由はないので、任意に変えましょう。
設定画面で変更できればよいのですが、残念ながら項目がありません。
ファイルを直接編集します。
- FTPソフトでサーバに接続して、WordPressインストール先ディレクトリのwp-content/plugins/bbpress/includes/common/functions.phpを開きます。
- 627~628行目の部分に、メールアドレス未入力時の処理があるので、// を追加(コメントアウト)します。
//if ( empty( $r['bbp_anonymous_email'] ) ) // bbp_add_error( 'bbp_anonymous_email', __( '<strong>ERROR</strong>: Invalid email address submitted!', 'bbpress' ) );
- 書き込み欄の文言を変更します。
「必須」という記載を消しましょう。
日本語の文章はwp-content/languages/plugins/bbpress-ja.poという日本語翻訳テンプレートファイルに定義されているので、FTPソフトでダウンロードします。 - poファイルの編集には、Poeditというツールを使用します。
ファイルを開き、該当行の(必須)を削って保存します。 - 保存したbbpress-ja.poを、mo形式にコンパイルして保存します。
- bbpress-ja.poとbbpress-ja.moを、サーバに上書きアップロードすれば完了です。
ファイルアップロード対応
ここまでで掲示板の準備ができましたが、bbPress単体ではファイルアップロード機能がありません。
bbPressを拡張して、アップロード対応できるプラグインを利用します。
(1)GD bbPress Attachmentsプラグインについて
GD bbPress Attachmentsプラグインは、bbPressに添付ファイルのアップロード機能を追加するプラグインです。
画像やファイルをアップロードしてサムネイル表示したり、添付ファイルのサイズなども設定できます。
(2)WP Add Mime Typesプラグインについて
WordPressでは、アップロードできるファイルの種類が制限されています。
画像ファイルはだいたい大丈夫ですが、テキストデータなどはアップロードがブロックされます。
当サイトの場合、和楽一筋の楽譜データ(wgkファイル)をアップロード可能にしたいという要件があったので、プラグインで対応します。
WordPressは、ファイルのMime Typeでアップロード可否を判断しますが、この設定をいじれるのがWP Add Mime Typesプラグインです。
(3)プラグインのインストール
先ほどbbPressプラグインをインストールしたときと同様に、プラグイン追加画面で名前を検索すると表示されます。
各プラグインをインストールして、有効化しましょう。
(4)ファイルを誰でも添付可能にする
GD bbPress Attachmentsの初期状態では、ログイン済ユーザでなければファイルアップロードができません。
今回は誰でも自由にファイルをアップロードできる掲示板を作りたいので、設定を変更します。
- FTPソフトで、WordPressインストール先ディレクトリのwp-content/plugins/gd-bbpress-attachments/code/attachments/class.phpを開きます。
- 206~227行目の辺りに、ユーザ権限に関する設定があります。
「d4p_bbpressattchment_is_user_allowed」が常にtrueを返すようにすれば、ログインしていない人もファイルをアップロードできるようになります。return apply_filters('d4p_bbpressattchment_is_user_allowed', true);
(5)添付可能にするファイルのMime Type設定
管理画面メニューの「設定」⇒「Mime Type設定」を開きます。
初期設定では、こんなファイルがアップロード可能になっています。
wgkファイルの中身はテキストデータなので、拡張子がwgkで「text/plain」を許可する設定を追加します。
まとめ
この記事では、bbPressを使用してWordPressサイトにファイルアップロード対応掲示板を作る方法を紹介しました。
次の記事では、他の掲示板から過去ログをインポートして、bbPressで使えるようにする方法を紹介します。